独自開発のQRチケットシステムを活用した受付:新緑と楽しむワインピクニック〜塩尻ワイナリーフェスタ2023

2023年の様子(受付待機列)

長野県内のイベント情報・チケット販売サイトEVENT-NAGANOを各イベント用にカスタマイズしたQRチケットシステムの構築も行っています。

2023年5月に長野県塩尻市で開催された「新緑と楽しむワインピクニック〜塩尻ワイナリーフェスタ2023」ではこのシステムを用いて、チケット販売から当日の受付までを担当いたしました。

2022年は一般的なQRチケット発行サービスを利用したところシステムが上手く機能せず、さらにコロナ対策など業務工数も多かったことで、待機列で一時間以上お待たせしまうこともあり、来場の皆様にはかなりのご不便とご迷惑をおかけしました。

そこで、2023年はチケット販売時から当日の受付運用までを想定したQRチケットシステムを構築・運用したところ、当日はほぼ問題のない運営が実現しました。

具体的にどのような対応を行ったかをこちらで紹介させていただきます。

本イベントは2024年も5月18日(土)~19日(日)に開催決定!詳しくは下記のリンクをご覧ください。
2024/5/18(土)~5/19(日) 塩尻ワイナリーフェスタ2024@塩尻市|イベントナガノ

( 修正 / 投稿)

前年(2022年)開催時の課題

2022年の様子(スマートフォンでの読み取り)

複数の要因が重なり、受付が混雑してしまいました。

コロナ対策としてワクチン接種証明書や体調チェックシートの提出、手指消毒など受付での作業が多くありました。

そんな中一般的なQRチケット発行サービスを利用したことで様々なトラブルが発生しました。

  • イベントの参加チケットと飲食チケットを別々に販売したため、QRコードを複数提示していただく必要がありました。受付での読み取り、またお客様に複数のQRコードを表示していただくことに多くの時間がかかっていました。
  • イベントの入場に参加チケットが必須であることが周知されておらず、飲食チケットのみ購入された方に説明と追加購入のお願いをすることも何度かありました。
  • 日中の屋外では受付用スマホでQRコードがうまく読み取れず、またキャリアの回線集中によるエラーも頻繁に発生しました。
  • 事前にテストができなかったため、上記トラブルを事前に察知できていませんでした。

詳しくは下記リンクからご覧ください。
塩尻ワイナリーフェスタ2022での運用例(コロナ対応)

カスタマイズしたQRチケットシステム

QRコード表示画面(サンプル)

2023年は弊社のイベント情報・チケット販売サイトEVENT-NAGANOをカスタマイズし、チケット販売から受付まで対応できるシステムを構築しました。
イチから開発するのではなく、既にあるサービスをカスタマイズすることでイベントごとに対応するシステムを安価に構築できました。

今回は発券・提示はQRコードのみ、決済はクレジットカードまたはPayPayのみ、会員登録をしなくても購入できるなど、主催者様のご要望に沿った方法で販売しました。
また、参加チケットを購入した方のみに飲食チケットを販売するシステムも別途構築しました。

1つのQRコードで購入した参加チケット・飲食チケットのすべてを表示できるシステムによってお客様に何度もスマホを操作していただく手間が省け、さらに読み取りも1回で済むため、スムーズな受付につながりました。

当日の受付業務

当日の受付も弊社スタッフで対応しました。

  • システムを作った会社が運用しますので、万が一のトラブルにも迅速・的確に対応できます!
  • チケットの販売から携わっているため、購入履歴を遡って調査することも容易です。
  • イベントナガノにはイベント慣れしたスタッフが多数在籍しており、事前のレクチャー・研修やスタッフ間の連携がバッチリなこともトラブルに強い要因です。

2022年の反省を活かし、QRコード読み取りにおける時間の短縮・エラー発生の軽減を図りました。

  • 1つのQRコードのみで受付が完了するようにしました。お客様は事前にQRコード画面を用意するだけ、窓口では一度読み取るだけで購入履歴がすべて表示されます。
  • 受付端末はノートPC+QRコードリーダーとしました。QRコードリーダーには日除け加工を行い、日中の屋外でも認識率を上げました。
  • チケット販売データを専用サーバPCに移し外部に接続しないネット環境で受付端末と共有しました。これによりモバイルキャリアの回線混雑に影響されないシステムが実現しました。
  • お客様にはQRコードを印刷して持ってきていただくお願いをしました。お客様のスマホがうまく動作しない可能性があるため、事前にバックアップを用意することで特に年配のお客様にも安心して参加いただけたかと思います。

🄰QRコード受付業務と🄱参加記念品のお渡し業務を行うスタッフのペースを合わせるためにスタッフ間の作業量を調整しました。

  • 🄰業務を効率よく行うことを意識しすぎたことで、🄱業務がボトルネックになることが前日の事前研修で判明しました。
    そのため、🄱業務の一部を🄰業務に移して調整しました。
  • 弊社のイベントスタッフ間で情報共有ができているため、急な作業修正にも対応できました。

結果、2023年は待機列が長くならず、スムーズな受付を行うことができました。

案内スピーカー活用によるスタッフ数の削減

会場入口で受付の場所や必要なものなどを案内スピーカーで告知することにより、誘導のスタッフを配置せずに来場者が迷わない誘導が可能となりました。

入口音声:オープン前
入口音声:オープン後

受付前にも案内スピーカーを設置し、受付の流れをお伝えしました。
スタッフは列整理や個別の問い合わせ、イレギュラー対応に集中することができ、効率的な案内ができました。

受付前音声:オープン前
受付前音声:オープン後

受付後の誘導のために案内スピーカーを設置しました。
ここにもスタッフは配置しませんでしたが、受付が終わった方にスムーズに移動していただき、受付前が混雑することがないよう心がけました。

受付後音声

このように、案内スピーカーを設置してアナウンスすることでスタッフ数を削減するだけでなく、スタッフはお問い合わせやイレギュラー対応に専念できます。
昨今の人件費高騰・人手不足に有効的な運営ができたと自負しております。